回天神社春季例祭

回天神社は日本の魁として散っていった多くの水戸藩士、斉昭公にご迷惑をかけないために脱藩して天狗党として散っていった多くの英霊が祀られています。

例祭後に天狗党で傍若無人として悪名高い田中愿蔵と岩谷敬一郎についての講話がありました。
裏切り者と謗りを受けて生き残った岩谷敬一郎。放火殺人略奪の暴徒とレッテルをはられて満20歳で捕縛され首を獲られた田中愿蔵の話しです。

岩谷敬一郎はそもそも生き残った事で裏切り者とされながらも天寿をまっとう。実はその後、実の弟(中崎俊秀)が水戸市長になり衆議院議員になっています。

田中愿蔵に至っては330人を率いたリーダー。捕縛後に首斬り人の桜井半兵衛は田中の人物の大きさに魅了され心底敬慕し刑の執行では太刀が鈍ったそうです。20歳そこそこの若者に大の大人が330人命を預けていた事実。そのほとんどが奥州白川郷や野州那須郡で殺されています。
田中愿蔵が捕縛された噂を聞き多くの民が見にいった際、あまりの美少年に「人違いではないか?」と誰もが疑ったそうです。

風評の田中と素顔の田中

辞世の句に
・古里の風の便りを聞かぬ間は我身ひとりの闇ぞ(八溝)かなしき
・青葉にて散るともよしや紅葉の赤き心は知る人ぞ知る

傍若無人にこんな詩は残せません。歴史は見方を少し変えるだけで隠れた真実が見えてきます。田中愿蔵、実は暴徒などではないのでは!?今となっては真実は闇の中。

日本の國體をお守りするために散っていった多くの水戸の命。とても貴重な講話でした。

L川又正寿

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